【嵐の反乱】(中年男子の屈折改題)

たとえ明日がこの世の終わりだとしても、私は今日リンゴの木を植えます。

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2017.05.20 Saturday

Aの消息−肖像。

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    2017.05.06 Saturday

    安倍首相のビデオメッセージを聴いて。

    JUGEMテーマ:政治思想

     

     

    おはようございます。

     

     

    前回のエントリで、私はこう書きました。

    「ところで、このアウトラインには日本国が登場しませんでした。
    登場させようにも役割がないのです・・・。」

    そんな矢先、安倍首相がビデオメッセージで「2020年までに改憲を」と発言しました。
    さらに踏み込んで、「憲法9条1項、2項を残し、自衛隊の条項を付け加える」と言い切ったのです。

     

    憂国さんは早速噛み付いています。
    「1項はまだしも、2項を残すのは戦後レジームの継続である」と・・・。

     

    私は、この安倍首相の“発案”を肯定的に受け止めたいと思います。
    何故なら、現行の自衛隊の位置づけを条文に反映させただけに過ぎないのですから。
    そして、これなら右派・左派ともに痛み分けです。
    つまり、清濁併せ呑んだということです。

    もちろん、いろいろな不整合が発生するでしょう。
    それでも、戦後70年以上やりくり付けてきたのが日本人なのです!
    何とでもやりくり付けるでしょう。

    押し付け憲法と詰りながら日本国の独立を口にする勢力と、護憲一点張りのわからず屋が理想を語って来た勢力との拮抗、緊張、宥和・・・。
    こと憲法に限って言えば、そういう不毛な議論、生産性のない論争の繰り返しでした。
    安倍首相は、それらを足して二で割るのではなく、合体すると言う。
    ”慧眼”です。
    “卓見”と申し上げましょう。

     

     

    おいおい、待ってくれ! 何時からお前は安倍晋三礼賛派に鞍替えしたのかとまぜっかえせされそうです(苦笑)。

    しかし、私はそうは言っても幾分の躊躇があります。
    一つは対米従属という安倍首相の変節を依然踏襲していること

    今ひとつは、自民党案で展開される基本的人権の条項に逐一被せられた冠の条文が気になるのです。
    つまり、制限主権論です。
    「公の秩序と法律の許す限りで」と言う奴です。
    ときあたかも、民法改正の議論もあります。
    人権−民法。
    私たちの日常生活に密着したこれらの法律群に重大な変更が発生する。
    憲法改正の議論の舞台の本丸はむしろこちら側にある、と私は言いたい。

     

    自民党はやんややんやと喧しい護憲派−最近では立憲派も登場してきましたが−を相手にこの70年超の期間よく対応して来たと思います。
    今回の安倍首相の発案もそうした両派の不毛な確執を一挙的に解決する、極めて日本的な解決案でしょう。
    そして、安倍首相がそこまで腹を割って話そうというのですから、本丸で戦って欲しい。
    敗戦を終戦と、占領を進駐というごまかし、言い換え抜きで議論して欲しい。

    そして、無理を承知でアメリカに時にはNoと言える国になって欲しい。
    その覚悟が安倍首相にあるか、ないか。
    今の私にはよくわかりません。
    正直、これまでぬるま湯に使ってきた護憲派−立憲派−も腹を据えて戦って欲しい。

     

    とは言え、冒頭の日本国に役割はないという結論に変わりはありません。
    一種の徒花的な憾みが拭えません。
    要するに、野党があんまりだらしないから相対的に安倍首相の発案が素晴らしく見えた。
    そういう話しってわけです。

     

    心底そう想う一愛国者なのでありました。
    本日のエントリはその一念を記しました。

     

     

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      2017.05.06 Saturday

      魔術的リアリズムについて−中年男子的、村上春樹試論。

      JUGEMテーマ:考えを記してこ♪

       

       

      こんばんは。

       

      もう少し、村上春樹氏の『騎士団長殺し』に拘ってみたいと思います。

      これは私の空耳かも知れませんが、氏の小説を形容して“魔術的リアリズム”と評する向きがあります。

      本作で、私が“眩暈”と読んだ文体、構成のことを指すのだと思います。
      前回のレビューで私は、氏が本作を何回推敲したのか?と疑問を投げかけました。
      その後、そのことをつらつらと考えていたのですが、一つの仮説を得るに至ったので、後日のため、今夜それを開陳しておきます。

       

      仮説とは、以下のとおりです。

       

      氏は、)楮遒梁莪豺討鮖系列に沿って書いたのではないか。
      そして、△修譴魄戝供△匹海泙任離譽戰襪は予想できませんが、バラバラにして、配列した。
      そして、それを読み、ストーリーとして整列するように、さらに整理整頓した。
      もちろん、第一稿を読みながらの整理整頓ではなでしょう。
      その過程、△濃廚錣免見を得る。
      そこから、た靴燭蔽總曚生まれ、それが追加される。

      以上の→→い硫當を何回か繰り返した上で、いよいよ決定稿として校生した。

       

      従って、,梁莪豺討らは氏自体も予想しなかった作品に仕上がったのではないか。
      また、それで良いのではないか。

       

      故に、氏は作者であると同時に読者でもあることになる。
      故に、様々な
      読みを許容することができるし、それを薦めてもいる。

       

      なお、以上の仮説を補強する極めて個人的な体験を披露すれば、ミルトンの『失楽園』を読んで感動したとき、作者の想像力に異様なものを感じたのでした。
      後に知ることになったのは、作者ミルトンがこの作品を
      書いたとき、既に失明しており、口述筆記であったとのことです。

       

       

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        2017.04.30 Sunday

        北のミサイル。

        JUGEMテーマ:戦争・紛争

         

         

        こんにちは。

         

        これまで、森友問題についても、共謀罪についてもエントリしませんでした。
        前者については確かにスキャンダルに違いありませんが、
        反安倍勢力にとって格好の攻撃材料であってもそれだけのネタにしか過ぎないこと。後者については、その危険性については野党の指摘する通りかも知れませんが、いかんせん国民の反発をかっていません。

        スキャンダルに事欠かないのが日本の政治です。
        これはもう何十年と繰り返されてきたこと。
        野党の攻撃はいつも不発に終わり、大山鳴動してねずみ一匹という結末の連続です。
        血圧を上げるのは精神衛生上よろしくありません(だから、良いと言っているわけではありませんが)。

        一連の右傾化の流れを汲んだ共謀罪の法案提出。
        しかし、特定秘密法案はどうなったのでしょうか? もっと言えば、郵政民営化で騒がれたことのその後はどうなったのでしょうか・・・?
        もしかすると、私たちの気づかないところでその影響は出ているのかも知れませんが、少なくとも毎日の生活に支障を来すことはないというのが正直な感想ではないでしょうか。

         

        故に私があれこれエントリしても仕方がないと考えこれらの件については触れずに来ました(復興相の失言も然りです)。

         

         

        北朝鮮問題はそういうわけにはいかないようです。
        特に、昨日のミサイル発射は看過できない。

        もちろん、一気に戦争が始まるとは申しません。
        とは言え、オバマ政権が取った
        戦略的忍耐という段階は過去のものになりそうです。
        放っておけば増長する、関わればむきになる。
        とにかく、扱いづらい国家です。

         

        とは言え、この暴虐無人の国家も今回のミサイル発射は自国内に落下させた(?)とのこと。
        日本海にアメリカの原子力空母が来たことを意識して、直接の発射は見合わせたわけでしょう。
        アメリカさんよ、そちらの出方次第でこちらも反撃の用意があるぜよ、と

        決して力だけで交渉しようというは言わない理性的な面(?)も持っている。
        そう見るべきでしょう。
        そこには、強気な外面に対し、やっぱりアメリカには敵わないという弱気な面と、国内的に強気の姿勢を維持しないと人民が付いてこないという事情も働いている様子です。
        さらに、核・ミサイルといった武力の誇示以外に外交カードを持っていない悲しい側面もあります。

         

        トランプ大統領の指示でカール・ビンソンが日本海に来た。
        アメリカはこれまでとは違って物理的に圧迫を開始した。

         

        で、もし武力衝突にでもなればどうなるか!?

        なるたけ被害の少ないように北朝鮮を制圧しなければならない。
        一挙に首都平壌へ突入し、金正恩委員長を確保。
        金委員長から、アメリカに降伏するように人民に宣言させる。
        朝鮮戦争の時の仁川上陸作戦のような奇襲攻撃が有効であり、それ以外の戦略は混乱を拡大し、北に京城やあるいは日本への攻撃を許してしまいます。もちらん、アメリカの損害も見逃すわけにはいきません。
        あるいは、一挙に北朝鮮が
        崩壊してしまうかも知れない。
        むしろ、こちらの方が戦争より最悪の結果でしょう。

        難民が一挙に、韓国・中共、そしてこの日本に殺到します。

         

        さらに、この奇襲攻撃に失敗は許されません。
        中共が黙っているわけがないからです。
        どんなに言う事を聞かない我が儘な国家であろう、反米であること。独裁専制であろうと国家の体をなしていることで、北朝鮮は中共とアメリカの緩衝地帯なのです。
        それが、いきなりアメリカと対峙するような事態になれば、中共の脅威はいかばかりか。
        それがどのような形になるか分かりませんが、必ず干渉してくるでしょう。
        これでは、北朝鮮退治が
        米中衝突に転化してしまう。
        これもまた最悪のシナリオです。

         

        その上に、ここに来てロシアも色目を使い出しました。
        現在、ロシアと北朝鮮の関係について私は詳らかではありませんが、元々、ソ連時代スターリンが金日成をリーダーに仕立て朝鮮戦争を起こし、国家を樹立した歴史的経緯がありますから、その意味では人ごとではないという思いもあるでしょう。

        プーチンロシアは今、ソ連時代、あるいはロシア帝国時代の版図回復で国民の圧倒的支持を得ていますから、北朝鮮領土に係わる紛争に首を突っ込む、嘴を挟むのは嬉しいニュースでしょう。

         

         

        私が「一気に戦争が始まるとは申しません」と書いたのは以上のアウトラインからの推測です。
        悔しいことですが、満面笑みの金正恩委員長の高笑いに今しばらく付き合わねばならないということです。

         

         

        ところで、このアウトラインには日本国が登場しませんでした。
        登場させようにも役割がないのです・・・。
        こうした大きな流れの中には“拉致問題”の入り込む隙がないのです。
        ましてこの件については北朝鮮が一方的通告で破棄してしまった以上、最早交渉の余地すらない有様です。
        それだけに留まりません。
        米中対立となれば、尖閣諸島の問題は先鋭化します。
        ロシアが介入すれば、北方四島の返還はほぼ絶望的となります。
        つまり、何も得るところがない、という結末です。

         

        北朝鮮問題の本質とはもしかして、東アジアのこれまでの均衡は日本の領土にまつわる幻の終焉ということなのかも知れません。

         

         

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          2017.04.16 Sunday

          村上春樹氏の『騎士団長殺し』を読みました。

          JUGEMテーマ:気になること

           

           

          こんにちは。

           

          村上春樹氏の最新作『騎士団長殺し』について書いてみようと思います。

           

          「(私が)初夏にここに越してきて、ほどなく免色と知り合い、彼と一緒に祠の裏手の穴を暴き、それから騎士団長が姿を現し、やがて秋川まりえと叔母の秋川笙子が私の生活に入り込んできた。そして性的にたっぷり熟した人妻のガールフレンドが私を慰めてくれた。雨田具彦の生き霊だって訪ねてきた。退屈している暇はなかったはずだ。」

           

          要するにそういう物語です。

           

          正直、読み進めるのには骨が折れました。
          その理由の第一は、文体の問題です。
          先の要約の文章でお分かりの通り、“一人称”で書かれています。
          この文体が実は曲者なのです。

          自由自在に過去と現在を行き来するのは良いとして、互いに矛盾するのです。
          その上、都合の良いときに物語の情報が追加されるので、ディティールが混乱する。
          読んでいるとまるで眩暈を起こしそうな気分にさせられます。

          さらに、注意が必要なのは、登場人物たちが皆主人公の視点から解釈されるので知らず知らずの内に物語に引きずり込まれてしまいます。
          眩暈の中で、物語との距離の取り方が上手く取れないのです(氏が、本作を何回推敲したのか気になります)。

           

          次に、構成の問題。
          第二部45まで、物語に何の進行もありません。
          その後に控えるクライマックスのために、実にここまで背景、伏線が延々と語られるわけです。
          もし本作が連載モノでしたら、読者はここまでついてきてくれるでしょうか?
          しかも、再三再四、主人公は酷い目にあったと仄めかす、そして村上ブランド。
          ちょっとずるい気がします。

           

          以上二点より、些か閉口しました。
          尤も、本作のクライマックスは一人称でしか語りえないものですから、それを責めても仕方のないことなのですが・・・。
          そこへ、氏の趣味の反映なのか、クラッシックの名曲(?)レーベルやジャズのレーベルが並べられるので、知らない人は途方に暮れるばかり。
          もう、ついていくのが精一杯。
          また、ミネラルウォーターやフレンチの料理やウィスキーという、これまた氏好みの小道具を巡る描写の続出。

           

          大体、物語は急ぎ主人公が差し当たって生活の苦労がない設定に持っていきます。
          人里離れた別荘地を無料で貸してくれる友人(小田原付近のようです)。
          絵画教室という仕事口もその友人からの口利きです。
          簡単に辞めることのできる、肖像画家の本業・・・。
          これほど浮世離れした境遇を設定することは至難の業でしょう(笑)。
          そんな孤独な生活をしていれば、気が変になるのも必定というものです。
          まぁ、それも後のクライマックスのための周到な作者の考えによるものなのでしょう、我慢しましょう。

           

          かねてから思うことは、氏の小説に登場するSEXの取り扱い。
          ここでも、人妻の
          ガールフレンドが十分に主人公の飢えを癒してくれています。
          お互いに大人、割り切りでのお付き合い。
          それはそれで良いのですが、こう執拗に書かれると、これを通じて何を作者は伝えたいのか疑問になります。
          何せ、別れを切り出した妻の夢で妻を犯して大量のザーメンを気持ちよく放出する主人公の夢精のシーンまであるのです(これはラストシーンに繋がっていく大切なエピソードなのですが)

           

           

          クライマックスは、もう村上ワールド全開、炸裂。
          氏が一貫して追求するパラレル・ワールドの世界。
          ここは、是非本作を読んで堪能していただく事にしましょう。

           

           

          36歳男性の自分を発見するこのトンネルのエピソードはそれなりに読ませます。

          そして、主人公と同じ感性をもつ13歳の少女、秋川まりえの冒険もこの時展開されていた!
          この描写は、一人称での物語としては無理があり、思った程の驚嘆はありません。
          作者は慌ててこれが同時進行であったことに言及を加えてはいますが・・・。

          おそらく、主人公を捕まえようとして“二重メタファー”の怪物と、まりえが感じた免色の“気配”にアナロジーを与えたいのでしょうが、あざといです。

           

           

          あれほど濃密だった登場人物たちの関係は、このクライマックスをもって急速に色褪せ、それぞれの世界に戻って行ってしまいます。
          そこに、主人公の成長(そして、まりえの胸のふくらみ)があったと作者は言いたいのでしょうね、きっと。

           

          ところが、ここに雨田具彦を巡る“謎”が放り込まれており、それはナチス・ドイツのオーストリア侵攻と南京事件という大きな物語への言及という形を取るものですから、読者はここに深読みせざるを得なくなる。
          しかし、私にはこれは安普請のフィクションであんまり深みを感じません。
          少なくとも、作者が血を吐くような苦しみ、煩悶を感じて、是非作品に加えたいとおもった節はありません。
          余りに私的な物語に普遍性を加えたいという企てのように思えて、あまり共感しないのです。

           

                        *     *     *

           

          本作は、良い意味でも悪い意味でも、村上春樹氏の作品の系譜においてはこれまでの集大成のように思います。
          良い意味というのは、氏のお好みのテーマをお好みの小道具、大道具を思う存分使用して書ききったという意味です。
          悪い意味とは、相変わらずの浮世離れした設定と結論の出ない神話もどきの物語であるということです。

           

          ラストは、の繋がらない娘<室>と戯れ、肖像画家に戻った平安な日常の描写で終わります。
          新しい生命、という救いを氏は書き込みました。

           

           

          ただ、忘れてはいけません。
          <<
          プロローグ>>のシーンです。
          顔のない訪問者と交わす約束の履行(“肖像画”)の話し。
          苦労して読み通してきた読者は、この訪問者があのメタファーのトンネルで出会った橋渡し人であることを今や知っています。
          主人公の差し出すペンギンのストラップは確かまりえの御守だったはずです。
          問題は、このシーンは何時のことなのか、ということです

           

          さすが村上春樹氏です。
          この大きな謎を最初であると同時に、最期に持ってきた。
          ハルキストは、また眠れぬ夜を過ごさねばなりません(あるいは、鈴の音に耳を澄ませて)。

           

           

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